開閉会式
東京2025デフリンピック開催レポート 「開会式・閉会式」
こちらのURLから、開会式、閉会式のアーカイブ動画を見ることができます。
100周年の歴史を重ね、デフアスリートの夢を育み、未来へ希望を繋ぐ大会に
2025年11月15日(土)に幕を開け、11月26日(水)に幕を閉じた東京2025デフリンピック。
開会式・閉会式は東京体育館(東京都渋谷区)にて開催されました。
きこえない・きこえにくい、きこえるに関わらず、「コミュニケーションを楽しもう」をベースコンセプトに、「ろう者の文化の共有」「東京の魅力発信」「共生社会の実現」をテーマに実施。子どもや障害のある方など、多様な人々が参画・出演することにより、誰もが活躍できる共生社会を目指した大会を象徴する式典となりました。
また、開会式は、サッカー競技会場であるJヴィレッジ(福島県楢葉町・広野町)のサテライト会場でも同時中継されました。
演出家
きこえない人
大橋 弘枝
・俳優、演出家、プロデューサー
きこえる人
近藤 良平
・彩の国さいたま芸術劇場 芸術監督
・ダンスカンパニー コンドルズ 主宰
司会者
■開会式・閉会式
国際手話 川俣 郁美
・東京2025デフリンピック応援アンバサダー
・日本財団 職員
・栃木県聴覚障害者協会 理事
日本手話言語 清水 愛香
・全日本ろうあ連盟青年部 部長
参加者数
開会式・閉会式における各会場での参加者数(選手団・一般観覧者・その他関係者)は以下の通りです。
■開会式
東京体育館:約6,100名
福島サテライト会場:約600名
■閉会式
東京体育館:約6,000名
開会式レポート
式典前プログラム
式典前にはヘブンアーティストによるパフォーマンスが行われ、続々と会場に集まる各国の選手、観客のみなさんを盛り上げました。
※「ヘブンアーティスト」は、東京都が実施する審査に合格し、都立公園や民間施設などの活動場所でパフォーマンスを行うライセンスを交付されたアーティストです。
出演者
■開会式
しおじゃり(一輪車サーカス)
Cartoon Clown CHEEKY! (一輪車サーカス)
KANA (フラフープ)
SUKE3& SYU(アクロバット)
けん玉師・伊藤 佑介 (けん玉)
東京体育館
●オープニング
過去を称え、未来へ希望を繋ぐ
共生社会へのメッセージをのせ開催を告げる
アリーナに駆け込む一人の少女。
会場内の選手団、観客に対して、足を踏み鳴らしたり、
電気をつけたり消したりして呼びかけるというパフォーマンスから、「デフリンピックはじまるよ!」の手話に続いてオープニング映像が流れます。
100周年の記念すべき大会であることを祝福し、これから始まる12日間の大会への期待感を会場全体で共有しました。
オープニング映像(写真左)を手掛けたのはきこえない映画監督、今井ミカ。きこえない人、きこえにくい人を中心としてキャスティングを行い、アスリートとして、東京2025デフリンピックに出場するデフアスリートが出演しました。
出演者
少女|池田 希愛
●選手団入場
希望と笑顔に満ちた各国選手団!
子どもたちの笑顔と共に会場に入場
第1回の開催国であるフランスを先頭に、最後は開催国である日本の選手団が入場しました。
帽子や小旗などを手に、選手団が入場。日本選手団の入場時は、各国選手団が立ち上がって拍手を送りました。また、阿波踊りや、プラカーダーなど、きこえない人、きこえにくい人、きこえる人が一体となって入場行進を盛り上げました。
各国を紹介する国旗の映像(写真右)についても、オープニング映像と同様、きこえない映画監督今井ミカがディレクターを務めています。
国際手話で国名を表現しているのは、きこえない、きこえにくい子どもたちです。
出演者
サポーター|だいこん連(阿波踊り)
プラカーダー|東京都立中央ろう学校 生徒 ・ 渋谷区立原宿外苑中学校 生徒
東京2025デフリンピックボランティア
●挨拶、開会宣言/デフリンピック旗掲揚
記念すべき100周年の幕開け!
開会宣言に拍手が贈られる
来賓や全日本ろうあ連盟理事長、東京都知事による挨拶と、国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)のアダム・コーサ会長によって開会宣言が行われ、記念すべき100周年の大会が幕を開けました。
ろう学校と消防少年団の児童・生徒によって運ばれたデフリンピック旗は、自衛隊の手に渡され、ICSD楽曲が流れる中、東京体育館に掲揚されました。
登壇者
挨拶
全日本ろうあ連盟理事長 石橋 大吾
東京都知事 小池 百合子
内閣総理大臣 高市 早苗
秋篠宮皇嗣殿下
開会宣言
国際ろう者スポーツ委員会会長 アダム・コーサ
出演者
フラッグベアラー|明晴学園 児童 ・ 渋谷消防少年団
フラッグホイスター(掲揚)|自衛隊
●光のリレー ~想いを光に託して~
一人ひとりの想いを繋ぎ、
幻想的な光の演出で会場を染め上げる
今回のデフリンピックに合わせ、全国各地にて気運を盛り上げるための取り組みが行われてきました。
取り組みを通じて集められたデフリンピックや選手への想いをリレー形式でつなぎ、東京体育館の炬火台に光を灯しました。
スタートランナーは国内各地域でのデフスポーツ振興に貢献してきた方々。中間ランナー、最終ランナーはパラリンピアンやデフアスリートが務めました。
炬火ランナー
スタートランナー| 全日本ろうあ連盟ブロック代表 9名
高畑 美優治
・デフリンピック 元日本代表(アルペンスキー)
世界ろう者冬季体育大会に8度出場
浅利 義弘
・デフリンピック 元日本代表(バレーボール)
1985年夏季ロサンゼルス大会 銀メダル
幾島 政幸
・デフリンピック 元日本代表(卓球)
1973年夏季マルメ大会から6大会連続出場 通算金メダル18個、銀メダル3個
藤信 美紀
・元デフアスリート(陸上)
小島 克仁
・元デフアスリート(バレーボール)/岐阜県聴覚障害者協会副会長 兼 スポーツ委員長
清田 廣
・大阪聴力障害者協会 近畿ろうあ連盟役員を歴任/大阪デフスポーツ・サポーター委員会 相談役
戸羽 伸一
・デフリンピック 元日本代表(バレーボール)
1985年夏季ロサンゼルス大会 銀メダル
竹島 春美
・デフリンピック 元日本代表(卓球)
1981年夏季ケルン大会から3度出場 3大会とも個人戦金メダル
島尻 寛俊
・デフリンピック 元日本代表(陸上、バレーボール))
1973年夏季マルメ大会(陸上) 三段跳び4位入賞
1977年、1981年、1985年(バレーボール) 1985年夏季ロサンゼルス大会銀メダル
中間ランナー| 鈴木 リヲ子
・デフリンピック 元日本代表(卓球)
1965年夏季ワシントン大会 銀メダル 日本選手初のメダルアスリート
伏見 景子
・デフリンピック 元日本代表(アルペンスキー)
1999年冬季ダボス大会 銀メダル 日本冬季選手初のメダルアスリート
谷 真海
・パラリンピック 元日本代表(陸上・トライアスロン)
パラリンピック4大会出場。東京2020パラリンピック日本代表選手団旗手
最終ランナー| 茨 隆太郎
・デフリンピック 日本代表(水泳)
2009年から2025年東京大会までの5大会連続出場。
通算金メダル8個、銀メダル11個、銅メダル4個
亀澤 理穂
・デフリンピック 日本代表(卓球)
2009年から2025年東京大会までの5大会連続出場。
通算銀メダル4個、銅メダル5個
●選手・競技役員宣誓
正々堂々とプレーすることを
選手、競技役員の代表が宣誓
フェアプレー精神に則ったプレーを尊重することを選手、競技役員が宣誓しました。
選手の代表は日本の陸上男子代表山田選手と、女子テコンドー代表の星野選手。国際手話での宣誓を息を合わせておこないました。
選手・競技役員宣誓
選手宣誓| 山田 真樹
・デフリンピック日本代表(陸上)
2017年から2025年東京大会までの3大会連続出場。通算は金メダル3個、銀メダル2個
星野 萌
・デフリンピック日本代表(テコンドー)
2025年東京大会にてデフリンピック初出場で銅メダル。
役員宣誓| 金子 真美
・東京2025デフリンピック水泳競技運営 デフ代表
・一般社団法人日本デフ水泳協会 理事
・日本ろう者水泳協会 理事長(2008年〜2012年)
●国旗掲揚/国歌
想いをひとつに、厳かに表現
開催国の心を表現する国旗掲揚、国歌。
厳かな雰囲気で国歌が流れる中、自衛隊によって国旗が掲揚されました。
国歌が終わると、江副悟史氏、一青窈氏に会場全体から大きな拍手が贈られました。
出演者
国歌斉唱
日本手話言語|江副 悟史(日本ろう者劇団 代表)
歌手|一青窈
国旗掲揚
フラッグベアラー|明晴学園 児童 ・ 原宿交通少年団
フラッグホイスター(掲揚) |自衛隊
●アーティスティックプログラム
オーティションにより選ばれたパフォーマーと共に
演じられた「100年の1日」。
開会式を締めくくるアーティスティックプログラム。6月に行われたオーディションによって選ばれたパフォーマーを中心に、きこえない人、きこえにくい人、きこえる人がおよそ5カ月にわたる稽古を経て一緒につくりあげた作品です。
テーマ 100年の1日
デフリンピックは 100 年の歴史で、デフアスリートの夢を育み、国を越えて繋がりを築きました。この節目は過去を称え、未来へ希望を繋ぎます。タイトル「100 年の 1 日」は、この瞬間を凝縮し、象徴として伝えます。
演出家
きこえない人
大橋 弘枝
・俳優、演出家、プロデューサー
すべてデフリンピックのあの舞台に置いて来ました。スッキリしています。
楽しみました! これから新しい未来が始まるのではないかと思います」
きこえる人
近藤 良平
・彩の国さいたま芸術劇場 芸術監督
・ダンスカンパニー コンドルズ 主宰
すばらしいステージができあがった。全員のエネルギーが会場全体に届いた。
すべてに感謝する!」
出演者
本アーティスティックプログラムは、オーディションで選ばれた出演者の方々とともにつくりあげました。
総勢437名の方からご応募をいただき、選考の結果129名の方々にご参加いただきました。
オーディション・稽古概要
応募区分
(1)ステージパフォーマー
ステージ上で中心となって身体表現を行い、会場全体を盛り上げる。
(2)客席パフォーマー
客席の中でステージの変化に合わせた動きを行うとともにステージパフォーマーの身体表現に合わせた動きを行い、客席の一体感を醸成する。
合格者数
(1)ステージパフォーマ―
きこえない、きこえにくい人:子ども 17名、高校生以上 24名
きこえる人:子ども・高校生以上 9名
(2)客席パフォーマー
きこえない、きこえにくい、きこえる人:79名
合計129名
スケジュール
2025年5月 募集
2025年6月 一次審査(書類)・二次審査(対面)
2025年6月 結果通知
2025年8月-11月 稽古
2025年11月 リハーサル・本番
開会式(サテライト会場:福島Jヴィレッジ)
サテライト会場である福島Jヴィレッジでは、式典前に福島県独自のステージイベントとして、霊山太鼓、フラダンスなどのパフォーマンスを行ったのち、開会式の中継を行いました。また、福島県産食材を使用したすいとんをふるまうなど、サッカー競技に参加した選手団を中心に盛り上がりを見せました。
閉会式レポート
式典前プログラム
開会式・閉会式とも、式典前にはヘブンアーティストによるパフォーマンスが行われ、続々と会場に集まる各国の選手、観客のみなさんを盛り上げました。
※「ヘブンアーティスト」は、東京都が実施する審査に合格し、都立公園や民間施設などの活動場所でパフォーマンスを行うライセンスを交付されたアーティストです。
出演者
■閉会式
AYUMI (フープ、スティルト)
しおじゃり (一輪車サーカス)
Cartoon Clown CHEEKY! (一輪車サーカス)Juggler Laby (ジャグリング)
めりこ (ポールアクロバットダンス)
東京体育館
●オープニング
サインマイムや手話狂言・手話歌舞伎で
ろう者の文化の可能性を魅せる!
閉会式はサインマイム、手話狂言・手話歌舞伎で幕開け。
ろう者の文化が持つ豊かな表現力を活かした動きで、
すべての選手の活躍を称えました。
「やがて参加選手団の旗が参りまする。拍手をもって盛大に迎えていただきたく存じ候。」の台詞とともに連獅子が舞い、
満員の東京体育館が参加選手団の代表を出迎えました。
サインマイム
「デフアスリートの誇り」
ここにあるのは、希望。そして君の眼差し。
社会は変わる。世界は変わられる。
それを教えてくれたのは、デフの先人たちだ。
競うのは、勝つためじゃない。
信じてくれた人に応えるためだ。
私たちは、この瞳で、この場所で、何度でも立つ。
デフアスリートの灯は、
世代を超えて、心から心へ広がっていく。
・サインマイム
サイン(手話言語)とパントマイムの特徴を合わせてつくり出された表現方法です。
・手話狂言・手話歌舞伎
狂言や歌舞伎の特有の動き、運びをそのままに、手話言語及び声で表情豊かに表現します。
出演者
■サインマイム
きこえない人
井崎 哲也
・日本ろう者劇団 顧問
きこえない人
森田 明
・学校法人明晴学園 教頭
きこえない人
大竹 杏南
■手話狂言
きこえない人
砂田 アトム
・日本ろう者劇団
きこえる人
三宅 近成
・和泉流狂言師
■手話歌舞伎
きこえない人
芳瞠 宣太郎
・日本舞踊芳瞠流
きこえる人
芳瞠 玲州
・日本舞踊芳瞠流
●選手団入場
12日間の激闘をみなで称え
晴れ晴れと各国の代表が入場
競技を終えた各国選手団の代表が国旗とともに入場。
開会式と同じく、中学生や大会ボランティアがプラカーダーを務めた。開催国として全参加国の最後に入場をした日本の選手(若松優津・女子バスケットボール、松元卓巳・男子サッカー・旗手)には、ひときわ大きな拍手が贈られました。
出演者
プラカーダー|東京都立中央ろう学校 生徒 ・ 渋谷区立原宿外苑中学校 生徒
東京2025デフリンピックボランティア
●挨拶、閉会宣言/デフリンピック旗返還
東京2025デフリンピックに携わったすべての方を称え、
これからの100年への想いを託す
12日間の会期を終えたデフリンピックが幕を閉じます。
アスリート、観戦客、ボランティア、手話通訳者など、
本大会に携わったすべての方への感謝が伝えられました。
自衛隊により降旗されたデフリンピック旗は、
これからの100年へと引き継がれていきます。
登壇者
挨拶
全日本ろうあ連盟理事長 石橋 大吾
東京都知事 小池 百合子
閉会宣言
国際ろう者スポーツ委員会会長 アダム・コーサ
出演者
フラッグホイスター(降旗)|自衛隊
●アーティスティックプログラム
ボンミライ! 新しい形の盆踊りで会場が一体に!
選手も観客もパフォーマーも笑顔溢れ閉幕
フランス語のbon(良い)と日本文化の盆をかけた
新たな「盆踊り」。
選手、観客、ボランティア、すべての人が一体となって踊った光景は、本大会が目指した「共生社会」の実現に向けて、
人々の記憶に深く刻まれました。
演出家
きこえない人
大橋 弘枝
・俳優、演出家、プロデューサー
参加してくださったひとたちみんなが、この経験を活かしてくださることを願っています。」
きこえる人
近藤 良平
・彩の国さいたま芸術劇場 芸術監督
・ダンスカンパニー コンドルズ 主宰
「ボンミライ!」を通して共有できたことは、素晴らしい記憶となりました。
これからはじまる新たな扉が開けた思いで、感慨深いです。
携わっていただいたみなさんありがとうごさいました。」
出演者
ステージパフォーマー|85名
客席パフォーマー|75名
情報保障
東京2025デフリンピックでは、きこえない・きこえにくい方をはじめとしたすべての方に楽しんでいただけるよう、
情報保障に取り組みました。
開会式・閉会式でも情報保障のために様々な取り組みを行いました。
●字幕
床面、壁面に設置したリボンビジョンに、式典中のあいさつ、演出など、あらゆる場面において字幕を表示しました。
●床面LEDビジョン
開会式で活用した床面LEDビジョンは、演出に用いただけでなく、式典後の選手誘導にも使用しました。
退場に関する情報を視覚的にも表現し、開会式の安全な運営に寄与しました。
●映像制作

▲国際手話でのあいさつ(日本手話言語のワイプを挿入)

▲日本語口話でのあいさつ
(国際手話・日本手話言語のワイプを挿入)
国際手話、日本手話言語を中心に情報を届けるため、
話者によって必要なワイプを入れた映像を制作し、大会公式YouTubeチャンネルや、会場内で放映をしました。
監修
UDコーディネーター|廣川麻子
●ギャラリー
●アーティスティックプログラム 制作スタッフ、出演者
構成・演出・出演 : 大橋弘枝 近藤良平
振付 : 近藤良平
美術 : 楠川浩之
照明 : 坂本明浩
音響 : 原嶋紘平
音楽 : 大島賢治 武徹太郎 奥村茂之
LEDパネル映像 : 山田健介 高野善政 西出光豊
映像 : オクダサトシ
衣裳 : 國時 誠
構成・演出補佐 : 勝山康晴
演出補佐・制作・出演 : 古賀 剛
手話通訳コーディネーター : 村山春佳
アクセスコーディネーター : ちゃぱがいん あやね
舞台監督 : 筒井昭善
振付・演出助手・出演:石渕 聰 香取直登 鎌倉道彦
黒須育海 橋爪利博 藤田善宏
安田有吾 山本光二郎
池田義太郎
奥村泰人
演出助手・制作・出演 : Sasa-Marie
出演:アーティスティックプログラムに出演された方々
太鼓演奏(閉会式) : 和太鼓一派 志士丸(峰岸 哲、長谷川暢)
制作 : 根本晴美 馬場順子